もうええ歳のおじさんが大げさに言うと命を懸けで始めたのがこの
もともと、かなり大きな多店舗展開の塾を経営していました。多店舗展開(校舎がたくさんある)ということは一見、売り上げが多く、生徒もたくさんいて利益が出るだろう・・・と思われますが
現実はそうではなく、資金繰りにあくせくし、毎年教室を出して生徒を増やし続けないといけないという「教育本来」の仕事より企業として存続するための仕事が多くなりました。また、志を同じくする教室長・ブロック長を育てることが大変難しく、教室によって差ができてしまう・・・・教室長の「志」「熱意」でまったく教室は異なる物になります。マニュアル化も業界では最も早く手掛けたのではないでしょうか?しかし、70点は出せても、人の心を打つような内容にはマニュアルではならないのです。巨体を抱えながら、自己に
形を成すことができた・・しかし人間がそれにともなっているのか?
その煩悶の結果が、塾を譲渡して離れるというものでした。
幾つかの塾に「宮仕え」しました。本当に驚きでした。「教育」をする・・上は人間の善性にたってみんなが動くものだ・・普通の会社と同じく「嫉妬」「裏切り」「足の引っ張りあい」・・そこには結局私が考えたものはありませんでした。「懸命にやればやるほど」・・働かない人たちからそねまれるというおかしな状態に苦しみました。
周りからは「後しばらく我慢しておけばいいんじゃないか?」・・・と開業には大反対されました。兄弟・両親とも反対。反対されると・・・へそ曲がりですね・・・
「自分の志通りやりたい」という思いがますます強くなりました。官庁への届け出でから、何からなにまでさっぱりわからない、また説明してくださっても1度では分からない「生来愚鈍な私」を皆様が支えて下さり、本業である「私塾教育」に専念できるようにしてくださったことを厚く御礼申し上げます。
たまに「エース進学は厳しいよ」・・との評判を聞きます。それでいいのだと思います。宿題を何度もごまかすお子様を叱らず、それを保護者様に報告せず、お子様の気分を害さない様にとりもち、とても間違った考えを持たせてしまい、何年も通っていただいて、そして志望高校に行けないとしたら・・それはあまりに不誠実と思うのです。今は、教室数を拡大するのではなく、生徒全員の顔・名前・プロフィール・性格が把握できる範囲を塾の最大規模と決めています。